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HAL4550

JPSの立つ瀬

森の精に憑り付かれたのかJPSsuperconductor2に魘されている。

GoldMund系のプリとパワー間のインターコネクトにJPSを使用しているが、今まではオルトフォン6Nがその役目を果していた。

Dardaさんや北の信者さんが指摘したとおり、クラシックでは無理なのか、DD66000ではJPSの立つ瀬が無いのか暗中模索で格闘している。

森の中で体感したスピードの速い、切れ込みの鋭い音はクラシックにおいても魅力であり可能性を求めたいと切望している。


比較試聴のためにMimesis22Historyの出力からオルトフォン6Nの6mケーブルとJPS superconductor2の8mケーブルの二本を出している。浮遊インピーダンスが増えることは目を瞑ることにして操作性が簡単な方法を選んだ。

Telos2500の入力を繋ぎ替えている。6Nは少しウエットな感じだが何の不満も無い、JPSはエネルギッシュな音作りが出来るがアナログレコードの場合、SPUでもEMTでもかなり硬質な感じに収まる。クラシックはやはり無理かと思い始めた。JPSに6Nを1m足してみたが平坦な音になり駄目だ。



このところご無沙汰だったCDを鳴らした。驚くことにレコードとは全く違う反応でエネルギッシュで締った低音、転がるようなピアノ、鋼柔どちらも表現できる音楽が鳴っている、それよりも楽器の数が分るような鳴り方だ。考えられる事はCDとLPのレベル差の問題か位相の問題かも知れない。兎にかくCDは凄く良い音だ、SACDにしても良い、SACDの方が楽器の空間配置がよく分かるぶんシビアな音楽が表現できている。


アナログレコードは、もう少し時間が必要なようだ。6NではCDとLPが同じようなレベルで鳴っていたがJPSsuperconductor2にしてCDに優位差が出てきたように思う。





仙人池より裏剣岳ダイヤモンド冠       あぁ.....山に登りてぇ!!
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# by hal4550 | 2012-10-12 18:51 | JAZZ

森へのいざないパート2

時計はやがて日付を変えようとする時、私たちはまだ北の信者邸の森のなかに居た。

今回の訪問の目的は幾つかあったが、その総てを叶えさせて戴いた二日間だった。
先ず、訪問記をブログでご紹介することに躊躇いがない訳ではなく、人さまのオーディオルームに押し掛け、あれを聴かせろ、これはどうなっていると不躾な質問をあびせ、そしてブログに書いてしまう、本当に失礼な話である。こんな非礼な態度も、また、過分な歓待もダブルウーファズのメンバーと云うだけでお許し戴くことに感謝している。


最大の関心事であった森についての印象は先に書いた通りだ。

二番目の興味はジャズを主食とするオーディオルームでクラシックは如何なものか。
これは否定的な意味でなく、クラシックとジャズが相容れないものかを確かめてみたいと思うからだ。


そして最後は、はるばる持ち込んだJPS Labsケーブルとコッターをこの装置群で試してみたいと思うからである。これも快諾戴き感謝している。
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順番は前後するが、レビンソン->パス->エールの構成でJPS Labs Superconductor2をインターコネクトケーブルとしてプリとデバイダー間に入れて戴いた。RobertaGanbariniのジャズボーカルも鈴木勲のBLUECITYもレコードの描写力が格段に上がったように感じた。
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しかし、テーレイマンの田園は好くは鳴らなかった。氏曰く、貴殿はこのケーブルを本当にクラシックで使う心算りか、小生にはその意義が分からない。確かにその通りかも知れない。

このレコードは昔度々聴いたもので、鈴木勲のウッドベースがアルコ奏法でハミングと合わさって地を這うように鳴り響くと、やはりクラシックでも使ってみたいと思うのである。ここでもジャズバランスとウエルバランスの問題が頭を持ち上げてくるように思う。因みに氏は菅野邦彦の遠慮勝ちなピアノが好きだと云われる。

次にコッターMK2をEMT JPA66で試してもらった。SME3012のSPUカートリッヂを二本乗せて、JPA66の直接入力とCotterを切り替えて聴かせて戴くのである、結論は全く違和感がなく切替えても分からないほどであった。これには驚く、40年前のトランスと最新鋭のトランスが遜色なしに張り合えるのだ。

氏はこのJBL系統のプリアンプのことで逡巡されていることを知ったが、如何なる理由を並べ立ててもEMT JPA66の圧倒的な勝ちであると言いたい。本当に素晴らしいプリアンプであり、これをイコライザーだけで使うのは性能の浪費に他ならない、プリアンプとして使うことに真の価値を見出せるからだ。



夜は更け25時を廻ったころ辞した。翌日はおいしいパン屋さんに行きたいと云う希望を聞き届けて戴き素晴らしい情景でランチを戴いた。おしょろの海が広がる高台にあるエグヴィヴというファンの多い店で、クロワッサンとクリの入ったパンと持参戴いたコーヒーを飲みながら駐車場でのランチとなった。すでに紅葉の始まったイタドリ越しに広がる忍路(オショロ)の海は最高のレストランだった。
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そして、25年原酒のシングルカスク・ウィスキーを与市のニッカ工場で二杯も飲み、酩酊状態であったが既に心は森のリスニングルームへワープしていたのである。実は朝一番お会いした時に、僅かな時間でも良いので、もう一度聴かせて欲しいと懇願していたのである。そのためにかけて貰うCDも決めていたが、こちらではクラシックCDを扱っている店が少ないようで苦労した。ラッキーなことに第一候補の小沢征二・ベルリンPH・タンホイザーを中古ショップで購入できた。



森の邸に到着、PASS->エールでタンホイザーをかけてもらった。フィリップスの録音であるからベルリンフィルも弦は漂うように、管は咆哮するように、コントラバスは地を這うように素晴らしい音楽再生である。予想通りだった、氏も気に入られたようで、二三の調整をお願いして、やはり思ったのはジャズバランスとウェルバランスは存在するので、ジャズもクラシックも聴く人は各々のシステムが必要であることを再確認した。それに、ジャズに調整してあるシステムでもウエルバランスにすればクラシックは最高に楽しめることが分かり、課題は残るが氏も納得された。

そして、名残り惜しいが別れの時間になってしまった、本当にお世話になりました。数々の心遣いありがとうございました。最高のものを知ると次の最高なものがくるまで不幸になる、名言です。

訪れる方も訪れられる方も其々に新しいベクトルを見出し有意義な時間を過ごせました。
# by hal4550 | 2012-10-10 06:51 | JAZZ

森へのいざない

森に佇む吟遊詩人、エール。

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森には不思議な力がある、太古より人々は森に畏敬の念を以って接してきた。夕闇が迫るころには決して森へ近づいてはならぬと教えられてきた、そこは二度と里に人を帰さないからだ。闇に覆われた森を彷徨い歩くと人はやがて森の一部となる。

シャーウッドの森はロビンが住むノッティンガムの森、彼らに天が与えた要塞でパラダイスでもある。シュヴァルツヴァルト、南ドイツの黒い森は密集して生えるモミの木により黒く見えるらしい、ベートーベンが彷徨い、シューベルトやブラームスも憧れた黒い森、人々は何故森を恐れながらも憧れるのか今回の旅で少し解ったような気がする。


札幌の街中でコンクリートの中に森が作られた、その森は炎やいかずちに晒されながらも、しぶとく残り其処のヌシに恵みを与え続けている。そこにはトムが住んでいる、そしてジェームスもパスもレビンソンも互いに協力しながら彼女に美しい音色を聴かせてくれるパラダイスである。トムは三歳のアメリカン・ショートヘアのオンナ子である、気が向くと爪を立て森の壁を垂直登搬するらしい。



無理を聞いて戴き、森へ入ることを許された。一面に広がるタモの木が立ち並ぶ林は奥深く、その奥の姿を容易に見せようとしないシュヴァルツヴァルト、自由に出入りできるのはトムだけだ。天井までは5mもあろうか、その半分を森が埋め尽くす。森の前にエルベ川のようにジェームスBランシングとエール吟遊詩人、二式のスピーカが並び、そこから音楽が流れる、黒い森から流れた水は、やがてドナウと名を変え、とうとうと命を注ぐようにトムへ音楽を聴かせてくれる。そのおこぼれが彼女の下僕達に分け与えられる。


このような処から何故ジャズが流れ出すのか不思議な光景である、ベートーベンやシューベルト、森の水車小屋の娘が流れてくれば、より情景がはっきりする、そんな森だった。無理を言いベートーベンの六番をかけて貰った、持参したウィーンフィル・ティレーマンの田園は少し硬質であるが、かと言ってウィーンの柔らかい弦が表現できないわけでもない、ヴラボウ。ここでは、ポリカーポネートのCDより、ヴィニールのLPが幅を利かせているいる。トーレンスの最高級の糸紡ぎ車が二台と他に二台が永遠のトキを刻むかのように回り続けている。モスグリーンのリファレンスとプレステージはすばらしい、そして、円盤に金の剣をかざしているのは3012ゴールド、剣の先にはSPUマイスターが爪を尖らせている。それを受けるはドイツの士、EMT JPA66、素晴らしいコンビである。
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どうしてここからニューワールドの音楽ジャズが流れるのか、情景の違和感を感じながら音楽に聴き惚れる、明らかにクラシックが似合うシュヴァルツヴァルトなのに不思議だ。


乾いて弾けるように鳴り響く音楽は成るほどジャズが似合う、少し手を入れるとクラシックはもっと素晴らしく聴かせてくれるだろう。


肝心の森の効果は?、音楽を奥深く沈めて、バックヤードの関与をゼロにしてくれる、素晴らしい効果がある、良いことも悪いことも、くよくよするな、黒い森に心を任せて、音楽に浸ろうとさせる心地よい川であり、森である。古よりあるではないか、木を見て森を見ず、細かいことを気にせず、シュヴァルツヴァルトとエルベの流れに身を任そう、それにしても、何故この地でジャズなんだろう。



おいしい食事でもてなし戴きましてありがとうございます。 取敢えずのインプレッションを書きました、混乱するといけないので頭を冷やしパート2で詳しく書きます。 <つづく>
# by hal4550 | 2012-10-09 10:06 | JAZZ

JPS Labs superconductor2

JPS Labs Superconductor2がペシルバニアからFedex便で先ほど届いた。11日の予定だったが注文後5日で配達された。
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プリ・パワー間のインターコネクトをオルトフォン6NケーブルからJPS Labsに交換した。オルトフォン6Nに不満が有った訳ではないがハワイで劇的に変った媚薬的ケーブルを何としてでも試したいとネット上を徘徊してPA USAで見つかった。この会社は良さそうである。

交換して直はピンと来なかったが軽い音になった。少なくともハワイのような劇的な変化は直には出て来なかったのだが、それから三時間ほどBill Evansを繰り返し繰り返しかけた頃、DD66000がとてもJBL的な音で鳴り出していることに気が付いた。

乾いたカリフォルニアのあの音、オルトフォンから決して出た事が無い乾いた音である。

JPS LabsのなかでもSuperconductor2は独特の音がするとDardaさんが教えてくれた。アルミ合金の単線は硬く引き回しが大変である、購入したものは8mもあるので2mほどがスピーカの後ろに隠れている。ジャズには良さそうであるが、クラシックが何と云うか不安である。

オルトフォン6Nに戻してみた、オルトフォン6Nは柔らかく周波数レンジが大変広く感じる、ジャズにはオルトフォン6Nは湿り気を感じる、D130の軽いコーン紙が弾けるような音が出るJPS Labsはぴったりジャズぽい音だ。それに低音が出ない訳ではない、むしろスピードの速いバスドラやウッドベースのピチカートも良く鳴る、いわゆる締った音が出てくる。経験的に暫らく通電しないと調子が出ないだろうし、当分は迷いながら聴くことになりそうである。でも湿り気を含むオルトフォンも良いなぁあ。


実はこのケーブルを某所に持ち込むつもりだったが、小慣れるまで時間を要するようなものは持ち込まれる方も迷惑だろうし思い止まる事にした。
# by hal4550 | 2012-10-07 17:37 | JAZZ

Cotterに金線を混ぜる



常用のオルトフォンCotterMK2の音質にガックリした。比較しないと判らない事だが、そんな筈は無かろうと云う気持ち半分だ。

早起きして、気になる部分を変更しようと思った。眠っている間に色々アイデアは浮かんでいる。

設定用のショートワイヤを太い銅線に交換してあるので、これを銀線か金線に交換してみる事だ。

金線は18Kの極細があるし銀線もある。18K金線は鍼針が沢山あるのでこれに交換してみた。

音像は小さくシャープになり、切れ込みの鋭い綺麗な音が出てきた、多分VerionMK1にも負けない音だろう。交換した線は5cmが四本、長さにして20センチ足らずだが、音の景色と鮮度がガラリと変わる。銀線トランスに金線を混ぜたプチ改造だが面白いことになった。

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# by hal4550 | 2012-10-05 11:41 | JAZZ