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HAL4550

Macオーディオ(9)

2011年3月11日15時過ぎ、京都で三陸沖の地震津波のことを知った。夜遅くテレビでその惨状が映し出されると神戸の地震の記憶がまざまざと甦ってくる。日本列島全体が振動している、各地で余震が続発している。

暫くテレビは見たくない、新聞も、夜半までぼーっとして寝付かれず起きていた。息子を亡くしたこと、その息子とテントと寝袋持参で余震が続くなか神戸須磨区の被災地に入り一月から七月までボランティア活動をしたこと、悲惨とは裏腹に暗闇のテントから見上げた満天の星空が美しかったことが脳裏を駆け巡る。

一旦オーディオの火を落すと、再び電気を入れるのに気力がいる。貯めておいたブログもアップしなければと思うのだが...........、
今日、久々にオーディオの買い物をした。オーディオクエストのRJ45-G、3400円のPCオーディオLANケーブルである。



2011年3月12日 夜が明け、銀河4号で音楽を再生した。これまでにリッピングしたものを改めて聴き直してみた。
同じParanoiaをリッピングエンジンに使いながら、似たような音楽表現になりながらも良く聴き込んで見ると違いが有る。
総合的な判断としては私が使うにはXLDが良い。

MAXのBanse
シフ伴奏のピアノが煌びやかに響きBanseのソプラノが鋭く空間を切り裂く、そっと歌ってくれる時もある、華麗で良いのだが、容赦はしない。

XLDのBanse
ピアノとソプラノの響きがMAXに比べてスッキリとしてCDparanoiaに近い音を出してくれ優しさもそなえている、ピアノの粒立ちや音離れがとても良い。

CDparanoiaのBanse
余計なものは何もない足りないものもない必要な音楽だけを、すーっと差し出す潔さを感じる、素晴らしい演奏であるが、これを聴くと他が俗物的に聴こえてくるので困る。

XLDのカルメン
プレリュートはウインフィル独特の弦が少しだけ粗く、木金管が鋭く聴こえる。ステージ感もそこそこ広がって良い。曲が進むと弦や木管も耳に慣れ、心地よく聴こえる。ステージ感も申し分なく分厚い低音が響く。

CDparanoiaのカルメン
生々しいプレリュードが始まる。いっぱいに広がる楽器、これ以上は文句の付けようも無い。XLDで気になったミカエラとラモレスの二重唱も素晴らしい。誇張した表現も無くカラヤンとウィーンフィルの演奏をそのまま聴かせてくれる。注意深くリッピングしたが目立たない音飛びがある。よく聴いて見ると、音飛びではなくトラックとトラックの間のつなぎ(トラックギャップ2秒)の問題がある。これはPlaylistで解決できる。一旦、素のParanoiaエンジンを聴いてしまうとXLDもMaxも厚化粧で音楽が変質してしまうように感じられる。苦労のし甲斐は充分あるものの、素のParanoiaを使わなければ成らないとは困った。



CDparanoiaのカルメンをNASに入れてみた。LAN(1Gbps)経由だと銀河4号に相当の負荷(CPU利用率60~80%)が掛かるようでAmarraのレベルメータがぎこちなく動く、そして音質は凄みが無くなった、それでもXLDやMAXよりも良いと思える。銀河4号ではNASのメリットが無いようだ、ただ一点トラックギャップが目立たなくなったのはメリットか。Win7ではNASが大活躍と言ってもWinのDiskIOCSの出来が悪いだけと想像する、が、待てよ、MacもトラックギャップというよりトラックのDiskのIO待ちが問題か? 面白い事に成ってきた。Paranoiaは先読みのセクターを調整すればトラックギャップは解消されるかも。AmarraのPreferenceを開きPLAYBACK SETTINGのTracks to loadを10から20に増やした。試聴するとビンゴ、 トラックギャップは殆ど無くなった。そしてMemoryの設定を1GBに増やすと完全に無くなった。 ここで言うトラックギャップとはCDparanoiaがリッピングをする時に曲と曲の間に無音溝を作ってくれるのだが、連続した音楽の中にトラックギャップが存在していると不快なノイズとして聴こえる。曲間であれば瞬間のノイズで目立たないかもしれないが、オペラのレスタティーボやアリアのなかに頻繁に入ると流れが中断され不快なノイズとして聴こえる。一方、Cubaseのリッピングはトラック間を自動検知する機能が無いため1トラックとして処理されるのでトラックギャップのノイズが発生しない、あとからトラックギャップの代わりにマーキングを手動でつけて同様の機能を得る事が出来る。面倒といえば面倒だが、私はこの機能も必要としない、理由はフレームナンバーが表示されるのでこれを利用している。

PCオーディオはCDデータを正確に読み取るから音が良いと言われている。リッピングソフトを調べてみるとPCTがCDTに比べて精度的にも勝っているとは思えないが、リトライのパラメータや可変読取で精度を高めている事は事実でリアルタイム再生のCDとは異なる要因であることは間違いない。Winに比べてMacのPCT読取精度が良いように感じたが、Win7で Paranoiaをテストすることや、MacBookにWin7を導入してCDparanoiaを試してみれば結果が明らかになるだろう。

Amarraのレベルメータを見ていて分かった事はiTunesやXLD、Maxでは何れもピークランプが赤くなる事は無い、これはリミッターがかかっている。CDparanoiaはフォルテでは赤ランプが点灯するがピークで歪むところまでは行かないので、この辺の処理も音質に大きな影響を与えていると思う。

販売店からSRコンポジットに代わるカーボンベースを貸してもらった。Tiffany RecordsのCFRP(カーボン)、印象はSRコンポジットがえげつないほどのリアリティを持つのに比べて、艶の乗り方が凄い、Banseの声がオーバートーンでビンビン響いて聴こえる。残念ながらSRコンポジットは現在手に入らないので代わるものとしてはこの製品しかない。
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CFRP積層カーボンシート、航空機に使用される素材らしいが、素晴らしい性能を持っている。
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by hal4550 | 2011-04-07 14:06 | PCオーディオ