HAL4550

W444AとW444B




ニューヨークからロサンゼルス経由でハワイに到着、NYC入管で何故ハワイに直接行かない理由を聞かれた。困ってしまうのだが一応説明して納得してもらった。



機内からハワイのDardaさんに電話をして今晩の都合を聞くと、多用ながら何とか都合をつけてホテルまで迎えに来てもらうことになった。


新しい家に案内されて驚いた。入口にゲートがある高級住宅地で、プール・フィットネスが完備されているそうだ、うらやましい。


オーディオルームに通されると、おひさしぶりね、とエレナちゃんが招き入れてくれる。
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W444Aのフェダーがセットされている、イージリスニングと謙遜されるがなかなか良い音である。右と左の音が少し違うのはご愛嬌。W444Bに交換して第一声、低域が緩すぎるとご指摘、確かにその通り。心配はハイレベル入力でのクリップとハムと歪みであるが、全く心配はなかった。


暖気運転はiPhoneから流れるブルーボサノバ、良い音だがDardaさんは気になるところがあるらしい。モードに入ると彼は無口になりチャンデバの前で睨めっこする。暫し格闘したのち恵比須顔、先ずは高域が活きいきと鳴るようになった、暖気運転でコンデンサーに充電が完了したらしい。LPからJAZZがなり始めた、Dardaさん再びチャンデバの前に座り暫し思考、ハイを3db上げると不思議なことにウッドベースが凄い音になった。これでよしとDardaさん納得、Dardaマジックである。大したものだ。マニアで私を含め、German Moduleを沢山持っている人、修理できる人はいるが、Dardaさんのこの感性には敵うまい、そうでなければModuleの半分も活かし切れていないことになる。
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種明かしは、こうだ、Dardaさんの経験からW444Bは民生機に近く、W444Aはプロ機らしく凝縮された音が詰まっている。どちらが良いかと云うと意外なことにW444Bの方が後ろまで音が飛んでくるので良いそうだ。W444Aは手前で音が落ちてしまうらしい。W444Bのコンデンサーの交換でワイドレンジになり高域がスムーズになったらしい。なるほど、そうなのか、Dardaマジックは奥が深い、説明されて初めて気が付くことが多い。W444Aの出力トランスの中を見せてもらった、良いものであるが太い巻線とコアで音が力強くなるのは必然だろう。W444Bは出力回路にトランジスター4本をパラレルに使ってある。回路図を見ていないので確かではないが、インピーダンスを下げるだけでなくワイドレンジの意味がここにありそうである。W444AとW444Bは回路的にも音の傾向も全く別物であると云ってよいと思う。
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ワインを何本か開けて戴きご馳走になった、W444Aを並べて酒の肴に飲むのもオツなものである。最初に聴いたW444Aの左右の音の違いは基盤の年代とコンデンサーの種類の違いと判明した。勿論、本来のペアー組に戻されたのは云うまでも無い。
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夜遅くなり、ホテルまで送って戴きました。本当にありがとうございました。


# by hal4550 | 2014-04-01 12:08 | JAZZ

VillageVanguardと云う処は




オペラが終わってから夕食まで時間があったので、知人への土産を買った。そして、前から気になっていた57丁目のロシアン・ティーの店に入った。なかは別世界の金ぴかである。客筋もやはりロシア系の家族が多く、壁にはシャガールの油絵やマジンスキーの抽象画が一面に飾ってある。ロシアンティーとスイーッを注文、いつも家で愛飲しているKusumiTeaに近く素晴らしくおいしい。フランスやイギリスの紅茶とはフレーバが決定的に違う。

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57丁目のNOBUで食事を済ませた後、少し物足りなく思ったのでVillageVanguardに行くことにした。外は雨である、多分こんな日には予約が無くても大丈夫と踏んだが、これは大失敗だった。雨の中タクシを止めるのが難しく大変だったが、ともかくグリニッヂ・ビレッヂと7AveにあるVillageVanguardでタクシーを降りた。客はまだ並んでいない、案内係は十時から客を入れると云うが、予約がないと云うと途端に冷たい扱いで、一番後ろの列外で待っていろと云う。冷たい雨風が吹くなか傘をさして予約客が列に並ぶ度に最後列に追いやられる予約なしが20人あまり、結局一時間雨風の中で待つことになった。こうなれば意地である、予約なしでは一番前だったが体もすっかり冷え切って靴もズボンもびしょ濡れになった。




ともかく、予約客が全員入ってから予約なしが16人だけ入れた、可哀想に長い時間待って16人に入れなく追い帰された人達もいた。彼らの思いを込めてトイレの便器の写真を撮った、何の意味も無いのだが糞ということだ。

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演奏は古いエイトビートのスタイルでピアノ、ドラム、サックス、ウッドベースのリーダはサックスのジミー・ヒース、随分お爺さんだったが演奏は良かった。最後に若い女の子とサックスの二重奏、彼女を友達と紹介したがガールフレンドにしては若すぎる、孫娘ではないかと思う。彼女の演奏はJimmy Heathより太くぎこちないが客は温かい拍手をくれてやる。私達は時間もなかったので早々と切り上げた。店内はまだまだ盛り上がっている。
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この前から感じていたが、この頃のVillageVanguardの店員は偉そうにしている。演奏中に携帯を触っている最後尾の客に携帯を触るなとか、演奏の邪魔にもならないほどの小声で喋っている客に注意したり、CDを買いに行っても後にしろと取り合わない、奥のトイレの前で暇そうにしている例の案内係男のことである。随分横柄である値段も高くなりチャージが30ドルと二倍になっていた。年に二回しか行かないので我慢するしかないが、予約をしなかったので待つのは仕方ないとしても従業員に問題があるように思う。十時入店の筈の予約客も雨の中ずぶ濡れなりながら三十分以上待たされている。VillageVanguardが悪い訳ではないが、老舗の人気に自分が偉くなった気になっている店と従業員がいるのだから、やはり教育が成っていないと云うことだろう。数年前の正月にNewYork BlueNoteを予約したとき、寒い夜、長い時間外で待たされたことを思い出した。聞いてみると殆どが観光客である、地元の人は駄目でも観光客はここまで来て諦める訳が無いと踏んでいるのか。いずれにしろ予約が取れたとしても寒い夜と雨の夜のJAZZは絶対に止めた方が良い。




十二時過ぎにタクシーを拾い、ホテルに帰り着いてから荷造りを始めて寝たのが二時過ぎで早朝便のため四時半起床になった。朝七時の便でLAX経由でホノルルに向かった。ホノルルでは地獄が待っている。


# by hal4550 | 2014-03-31 12:00 | 演奏会

夢遊病の女



トレーニングの後、少し早いブランチと云うべき朝食を57丁目カーネギーホール近くのヨーロッパカフェでとった。ここはいつも満員で期待を裏切らないので好きである。ポウルでサービスされるカプチーノは夫婦とも大好きである。


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小雨の中オペラハウスに向かう、語源は知らないが昼間に行われるオペラはマチネと呼ばれる。夢遊病の女、主役アミーナのアリアはとても難しく音楽大学の上級学生が試験で歌う時に抑揚の加減が非常に難しい難曲アリアとして知られている。



レコードでも中々良い盤がなくて、カラスのモノラルであるがエンジェルオリジナル盤が最高に良い。最近ではネプトリコの夢遊病の女を買ったが聴いていない。オペラでも見る機会が無くて実は初めて観るので期待が大きい。



アルプスの田舎町を舞台にしたオペラであるが、演出はひどくがっかりした。現代風の音楽のレッスン場を舞台にしてリーザもメガネのハイミスの設定になっている。ストーリが分らないと何が何だかさっぱりである。主役アミーナはダイアナ・ダマール、中堅どころであるが素晴らしい歌手である。夢遊病の女のタイトロールを歌うに相応しい歌い手である。相手役のエルビーノはJavier Camarenaテノールは私は知らない人である。名前からするとイスラム系の人と思えるが顔つきはむしろ中国人に近くひらべったい顔で背も小さいので損をしている。素晴らしい声であるが私は好みではない。

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圧巻はロドルフォ伯爵でMichele Pertusiバスバリトンで低い声も演技も存在感があり素晴らしかった。第一幕の演出はちぐはぐで良くなかったし、第一幕最後の混乱のシーンは村人が紙を撒き散らしたり家具を引っくり返す演出はどうも納得できない。中途半端な現代劇スタイルは止めにして欲しい。



休憩の後、第二幕は伝統的な演出に戻った。スイスの民族衣装で丁寧に舞台が進む。指揮はMarco Armiliatoで若くもないがMETでは新人なんだろう、演奏はとても良かったように思う。特に低音楽器が充実しているように思う、テレビ中継やDVD等もあり、年々METは良くなってきている。客の入りは満員でDamaruの人気のお蔭だろう、素晴らしい。

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夢遊病の女の見せ場は最後の最後にある、アミーナのアリア、これはベルリーニのベルカントの真髄を聴かせてくれる素晴らしいアリア「嬉しいこの胸」、演出も素晴らしく、突然倒れているアミーナの舞台がセリ出し、オケボックスの指揮者近くまで細長く伸びた、これには皆が驚いた、怖さも無い訳がないと思うがダマールは素晴らしいベルカントで歌い上げた。その細いセリ出しをエルビーノと母親が駆け寄るところは見ている方がハラハラする、ここまでやる必要があるのだろうか、一つ間違えばオケボックスに転落である。やはり、この演出家Mary Zimmermanは問題がある。

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何と最後の最後にDamaruが側転宙返りを二回連続でやったのには観客全員が驚いたが拍手喝采のうちにオペラは終わった。マチネは明るいうちにオペラが終わるので後の時間が使いやすい、夜のボエームを見るか、ジャズを聴きに行くか、などなどである。



一日中雨が降り、散々なニューヨークだったが素晴らしいアリアを聴けて幸せだった。夜は57丁目のNOBUで食事をする、結婚40周年のお祝いをした、私からのプレゼントはカートリッジ二個分の石である。


機内でブログを書き、JFKやLAXのデルタ・スカイラウンジでアップロードできるから便利である。


# by hal4550 | 2014-03-31 06:00 | 演奏会

Andre Chenier メトロポリタン歌劇場




ニューヨークに昼遅く着いた。JFKからセントラルパーク近くのホテルにチェックインすると手早く用事を済ませて、向かうはメトロポリタン歌劇場。辺りもすっかり暗くなり着飾った紳士淑女が集りだす。

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初日はアンドレ・シニエ、このオペラは余り馴染みは無いが、中古レコード(デッカ赤ビニール)では高値が付くことで有名なレコードである。オークションで何度も競り負け、ようやく手にした時はとても嬉しかったので身近な存在であった。


物語としては全く面白くないが初めて観るので興味はある。指揮者はMETではお馴染みのノセダで、音楽は随分としっかり楽団員を手懐けたようで低音楽器が特に良く、高音楽器は弦が少ない構成のためか粗く感じる。客の入りは八割強で、まあまあである。

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演出はNicolas Joel、クラシカルな演出で安心した。主役、アンドレ・シニエ(テノール)はMarcelo Alvarez、お相手のマッダレーナ(ソプラノ)はPatricia RacetteはMETの主役を次々こなす注目の歌手、ジェラルド(バリトン)はZeljko LucicこちらもMETではベテランである。休憩が二回あり、幕間転換もあり三時間半の長い物語である。

フランス革命を舞台にした物語であるが抑揚もなく退屈である。男声アリアが多いプリズモオペラらしく各所にシニエの聴かせ処があるが全体にストーリも音楽も退屈であった。途中休憩にポワィエでMOETのピンクシャンパンを注文したが随分と高かった。
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オペラが十一時過ぎにはねたあと、真向いの行きつけのイタリアンで選り取りの野菜タパスを6種とパスタ、それにイタリアワインの至宝アマローネで祝杯を上げた。

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翌朝は早起きしてホテルのフィットネスに向かった。マシンは一揃いそろっているがインストラクターは居なく、水や果物のサービスはないのでがっかりだ。それでもランとバイクとマシンで一時間みっちりと鍛えた。体重はこの数日間は忙しくトレーニングをさぼっていたので少し増えていた。

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# by hal4550 | 2014-03-31 03:48 | 演奏会

何事も精進に尽きる



法事で精進料理を作った、昭和30年代法事の料理を再現したく子供の頃を思い出しながら色々献立を考えた。



先付は季節がら若筍の山椒酢味噌和え、ごま豆腐、そしてうすい豆の冷製スープ、子供の頃はこんなものは食べたこと無かったが有りそうな気がしたので作ってみた。

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そのあとはバイキング形式で、散らし寿司、桜島大根煮、筑前煮、里芋二種、高野豆腐と切干大根煮、三度豆胡麻和え、セリの三杯酢、春菊の胡桃白味噌和え、ツワブキの炒め物、葉牛蒡の炒め物、大豆とこんにゃくの煮豆など等。

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そして黄檗山で食べたあの料理を作った、野菜の葛煮である。一昼夜水出した昆布出汁で若筍、百合根、蓮根、銀杏、うすい豆を薄塩味で炊いて準備し、別にきくらげを塩煮して最後に土鍋で合わせて吉野葛を薄く溶き仕上げに木の芽を添えて深皿で銘々サービスする。


つぎは蕪蒸しであるが、甘鯛が使えないのでたねから作ることになる。木綿豆腐と生椎茸、自然薯芋、きくらげ、そば粉を混ぜてフードプロセッサーにかけ、バットに入れて少し濃い味を付けて蒸籠で蒸して準備する。蕪をすりおろし卵白を混ぜ合わせ、たねを長方形に切り、蓋付の茶碗に入れ蕪をかけて蓋をして蒸し器で二段重ね八個同時に蒸し上がったところに葛餡をかけて山葵を添えて出す。温かくお腹にずっしりとくる一品である。


箸休めは作っておいた「ゆべし」を味わって貰う。好き嫌いも有るだろうが評判は上々だった。


庭で取れたフキノトウ、アスパラガス、三度豆、甘辛く炊いた筍、牛蒡の天麩羅は揚げたてを抹茶塩で食べてもらう、一品ずつ揚げては配るので時間が掛るが満足感があるのは確かだ。


最後は筍ごはんと山ウドの吸い物、香の物は黄檗山の有難い瓢箪の漬物、シバ漬けである。


煎茶とザボンの砂糖塗し、黄檗山の蓮の実、柚子の甘煮を水物として出した。十二時から始まり終わったのが四時の長い昼食会だったが良い思い出になった。


精進料理のメインは何と云っても知人が品評会用を特別に送ってくれた桜島大根1/4で鍋一杯
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その後、仕事が忙しくブログを書く暇も無かったのでニューヨーク行きの機内でブログを書いている。






夜鍋仕事で延ばしのばしになっていたW444Bを修理した。両方から音が出るようになったが、まだ完全ではなくタイムアップ。
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ハム歪クリップはダイオードを通過した後の電圧が低すぎるのが原因と思うがW444Bの回路図がなく正しい電圧がわからない。試聴のためにレベルを合わせると歪スパイスの効いた古臭い音がする。わたしは出力トランス付W444Aが好みである。
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最後に一日だけ旨く晴れたのでじゃがいもと夏野菜の種蒔をした。この陽気で庭の源平桃や枝垂れ桜も、ちらほら咲き始めたようである。ニューヨークでは着いたその夜に「アンドレ・シニェ」、次の日はマチネで「夢遊病の女」、こちらはお目当てのDiane Damaruがタイトロールを歌う、予約が取れればビレッヂバンガードにも寄りたいが楽しみである。

# by hal4550 | 2014-03-29 15:41 | 料理

仏事料理




三月は何かと気忙しい季節であり、仕事も年中で最も多忙を極める頃である。そのなか息子の七回忌を迎える。御呼びしてある人数は十数名であるが準備をしている途中で大変なことが起った。


法事は自宅でやるものと決めており、お寺さんとの打合せ、お供養の準備、仕出料理の手配などであるが、いつもお願いしている料理屋さんが倒産して電話が通じない、止む無く市内近隣の仕出料理を当たったが全滅であった。近年自宅で法事を行う家も少なくなり葬儀会館で行うのが流行らしい。また、自宅で法事を行っても食事は料理屋さんの送迎で店に行くそうだ。そのこともあり仕出料理屋が成り立たないらしい。



困った、試しに店で食事をしてみたがとても満足の行くものではなかった。そこで、自分で料理を作ることにした。十二人分の食器を揃えるのも結構大変な事であるが馴染の骨董店で揃えた。お膳は後始末が大変であるからテーブル席で半バイキングスタイルであれば一人で何とか小慣せそうである。十二人座れるテーブルも作った、もっと八人座りのテーブルにエクステンションを付け足しただけであるが全体にガルニエTBのテーブルクロスを掛けて使おう、兎も角、用意した。



問題はメニューである。法事料理は度々口にするが、近年では幕の内弁当におまけがついた程度のものが多く、魚肉の多用が目に付く、出来る限り仏事料理に拘りたいと思っている。外食の都度メニューの参考になる料理は無いか注意していた此の頃である。食材の野菜は知人が沢山送ってくれた。先週知人夫婦を招き予行演習も済ませた。






今日は三日前に予約した黄檗山万福寺の普茶料理を食べに行くのである。普茶料理は十数年前に万福寺前の白雲庵で食した事があり、また、知人の仏庵で何度もお招き戴いたので粗方の知識は持ち合わせている。

京阪電車宇治線の黄檗駅を降りると、先ずは反対側自衛隊駐屯地近くの「たま木亭」に立ち寄りパンを沢山買い込んだ、たま木亭は北の信者さんに教えて貰いながら近くに有るが中々立ち寄ることが無かったパン屋である。狭い店にはひっきりなしに客が溢れ、パンも焼き上るかどから売れて行く、素晴らしい店だ。焼きたてのクロワッサンは店を出ると直ぐにかぶりつくと旨い。
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踏切を二つ越えて万福寺に到着、立派な山門である。黄檗山万福寺は禅宗のお寺で徳川四代将軍家綱の時代に中国から渡来した隠元禅師により開創された中国式の黄檗宗の総本山である。あらゆるところに葵の紋が入っていることから徳川将軍家との関わりの深さを感じさせる。
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万福寺のご本尊は布袋さんである、布袋さんは弥勒菩薩の化身とも云われるが日本のお寺では余り見ることの少ない布袋さんである、禅宗ゆえに達磨像も沢山飾ってある。回廊の魚板を右に曲ると普茶料理の案内がある。
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静かな部屋に通され、やがて普茶料理が運ばれてきた。ごま豆腐、筝羹(しゅんかん)と呼ばれる野菜煮合せは日本料理の先付けで一際印象に残ったのが「ゆべし」、そして天麩羅を指す油滋(ゆじ)も美味しい、雲辺(うんぺん)は野菜の葛とじ、飯子はえんどう豆ご飯で季節柄拙宅でもしばしば登場する。汁物は麩のおすましである。香の物は珍しい子瓢箪の漬物と柴漬けであった。料理は多いが残さず完食した。
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受付のところに飾ってある十八羅漢像は素晴らしい、富岡鉄斎の十六羅漢を持っているが二人足した十八羅漢は初めて見る、後で足された二人とは迦葉と弥勒のこと、わたしにはどちらも縁が深いのだがこのことは初めて知った。黄檗山万福寺は煎茶とも関わりが深く、その日は日本煎茶連盟の法事が行われており暫し読経を聞く、お茶の先生方が参られているが茶道に比べマイナーな存在は仕方ない事か。茶花に使われる万福寺の薮椿は大きくて美しい、椿好きにとっては堪らない大木の薮椿である。
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ゆべしの味が気に入ったので作ることにした。ゆべしはDardaさんと出合った頃、新居浜で度々お土産に買って帰った、また、十津川のゆべしも何回か買ったことがある。作り方はネットで調べると簡単そうである。畑から柚子を10個余り取って来て中をくり貫き、白味噌、赤味噌、砂糖、胡桃、柚子汁、戻し椎茸、米粉、蕎麦粉を練り込んで柚子に詰込む。そして蒸すだけ、あとは自然乾燥で時を待つ。
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圧力鍋で30分で蒸したが、開けてびっくり失敗である、圧力鍋はやり過ぎであった。味は「ゆべし」の味がする、乾燥させれば終わりであるが、万福寺のものとは味が違う様である、万福寺の「ゆべし」は、くり貫いた柚子に胡桃味噌を入れて二ヶ月ほど自然乾燥で熟成させたシンプルなもので余計なものを入れず蒸さない。ゆずはまだ沢山実っているので、暖かくなる前に挑戦してみようと思う。
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お堂の軒先に吊るされる「ゆべし」は二ヶ月で熟成される
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# by hal4550 | 2014-03-17 11:00 | 料理

EMT927メンテナンス




EMT927のメンテナンスをした。2011年秋のプレヤー・マンション化ではスクワラン・オイルを追加しただけ、今回はメインシャフトのオイルを綺麗に抜いて入れ替える作業。

使うオイルは大洋製薬のスクワラン原液100%30mL、完全に入換えても一本では少し溢れるので、25mL程度かと思う。



先ずは、プラスチック・シートとターンテーブルを外す。ブレーキパッドを外して、次にセンターシャフトの軸受けを外す。そして、オイル受けの容器にオイルとボールを移す。オイルの汚れは相当なものだ、五年以上交換していない。センターシャフトも汚れている。
センターシャフト底部にボール受けがあるので化繊キッチンペーパを巻いて丁寧に汚れたオイルを拭き取る。幸いボールには目立った傷は無いようだ。昔はシャフト底部のネジを外してオイルを交換していたが、このネジはオイル漏れの原因になるのでパッキンを交換するとき以外触らないようにしている。
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スクワラン・オイル30mLを軸受けに流し込む、多少多いと云う感じだ。化繊キッチンペーパセンターシャフトの分だけ穴を開けて軸受けに敷いてターンテーブルを静かに沈めると、オイルは僅かに溢れる、ターンテーブルを抜いてシャフトに着いたオイルを拭き取り、軸受けに戻す、この作業を三回繰り返すとオイルの量は丁度良い加減になる。溢れたオイルは化繊ペーパが吸い取るので心配ない。溢れたオイルをしっかり拭き取り、四十五回転で五分間ぐらい回転させてオイルの飛び散りや漏れが無いかを調べてから、ブレーキパッドを取り付けターンテーブルを戻し、プラスチック・シートを載せて完了である。
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モータのオイル注油口にもスクワラン・オイルを足してやる、やり過ぎるとモータの巻き線が油塗れになり絶縁不良を起すので注意が必要である。



ターンテーブルを軸受けに戻す前にボールから上にどれぐらいのオイルが入っているか割り箸を使って計測しておく、赤の印が30mLの位置(69mm)、黒の印が最適値(48mm)であるから70%(20mL)と云うことになるが、ボール部の体積を考えると25mL程度が最適値と考える、オイルを注ぎ足す時にはこの計測棒を入れて減り具合を足すことになる便利なものである。
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ターンテーブルの回転は交換前との差は感じられない、美容オイルだから少しは美人になったかと思う程度である。こう云う作業の時に役に立つのがメガネレンチ・ラチェット付スパナーである。小型の方が締め過ぎず良いようである、また、これはラチェット部分の曲げ角度が変わるので狭い場所での作業に優れものである。オーディオで使うサイズを揃えて置くと便利である。
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# by hal4550 | 2014-03-07 01:00 | EMT

こんな美味しい天栄米




こんな美味しい天栄米の朝ご飯は初めて食べた。ヒデさんのブログでご紹介のあった天栄米を早速環境王国でネット購入した。


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お米は日本国の宝だ、お米は生産者、販売業者を経て消費者に渡る、だから生産業者、つまり農家が宝であることは間違いないが、同時に販売業者も宝である。わたしは義父が亡くなってから数年間跡を継いで稲作を経験した。会社勤めの傍らでは大変だった。そのうちに周りの田畑が住宅地に変わり水が汚染され、お米に汚水の匂いが写り、良い米が作れなくなったとき稲作を止める決心をした。


以来、お米は隣の米穀店から購入していたが数年後に隣の米穀店が廃業することになった。止む無く駅の近くの米穀店にお世話になることにして二十年以上になる。育ち盛りの息子二人が居るときにはお米の消費も半端ではなく、毎月数十キロも届けてもらった。そう、お米は買いに行くものでなく届けてもらうものだった。周りの家ではスーパでお米を安く買えると聞いたが、わたしの家ではそうしなかった、と云うのは昔、不作で米がなかったとき、その米穀店はお得意さんに不便を掛けたくないと、新規を全て断り得意先にお米を届け続けてくれたからである。その米穀店が一年前に廃業した。新たな米屋を探して買っているが、夫婦二人では買う量も知れている、勿論届けてくれる訳でもないが、待っている間に精米してくれるのが嬉しい。


今回初めてネットでお米を買った、稲作は天候次第で不作もある、不作が二年も続くと日本国は米不足になることは間違いないだろう。さて、ネットで定期購入が出来ないか思案中である。



さて、この天栄米であるが、本当に旨い米である。先日珍しく、いや、初めてデパートの米売り場を覗いた。お米は米穀店で買うものと決めているから米売り場には足が向かないのである。デパートであるから色々ある、中でも岐阜の棚田の米が一番人気でオバチャンの顔写真つきで5Kg7千円ぐらいで、それ以上の米もある。いつも米穀店で買っている「福井のこしひかり」は2700円と云うから天栄米の5000円は高いと女房に怒られた、が、世の中には随分高い米が有るものだと夫婦で驚いた。

届いたお米二合を水で研ぐ、流水で二分間研ぐだけである。濁っていても構わないと書いてある。天栄米二合(360g)に対して400ccを水加減とする。拙宅では美味しいお米は伊賀の長谷製陶の「ecoかまどと」いう陶器でご飯を炊いている。いつもは女房殿がタイマーをセットして電気釜で炊くのであるが美味しいご飯が食べたい時は「ecoかまど」二合でご飯を炊き上げる。このecoかまどは優れものでガスで強火8-10分外蓋から蒸気が上れば火を切り20分蒸らして食べれる、短時間で美味しくご飯が炊ける陶器のかまどである。
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    写真の諧調がつぶれて青く光っているのは蒸気です
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その「ecoかまど」と「天栄米」が揃えば旨くない訳がない、本当に素晴らしい旨い朝ご飯だった。あしたは三菱君の電気釜で炊いてみよう、そしてどれほどの差があるか食べ比べてみたい、なんか、スピーカのテストみたいで、この性格死ぬまで直らないだろうな。美味しい天栄米、ヒデさん本当にありがとうございました。
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頑張れよ、負けるな三菱君
伊賀の長谷園はこちらです



夕飯に天栄米二合を三菱君の電気釜で炊いた。結果はecoかまど君の圧勝と云って良い。その結果を予測して電気釜に多少のハンディをあげた、ecoかまどは米を研いですぐガスで炊飯開始したが、電気釜は時間が有ったので研いだ米を40分ほど干した、水加減は電気釜の指示に従うが炊飯時間は40分、そして蒸らしを20分にした。



美味しいご飯が炊けた、がecoかまどのご飯を食べた後では、ご飯の粒立ち甘みの全てにおいてecoかまどには及ばなかった。もしも、電気釜の天栄米を先に食べていたなら感激が二回味わえたことだろうが残念だ、それほど天栄米のご飯は美味しい。
最高の天栄米を味わいたいのであれば長谷園のecoかまどに行き着くだろう、これは保証する。
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# by hal4550 | 2014-03-03 21:00 | 料理

美容液、なんのために




長年探し求めていたものが身近に見つかった、今まで使っていたものがもう直ぐ底を尽きそうなので真剣に探したらネットで買えることが判った。


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昔は試薬屋で購入したものだが、同じ材料として美容液が売られていた。スクワランは深海鮫から抽出される100%天然オイルで安定性が高く酸化変質しにくいオイルである。


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このオイルを美容ではなくEMT927のメインシャフトのオイルとして25年間使用している。安定していて全く問題は無い、意外に思われるだろうが安くて用途に最適である事は重量級のターンテーブルを廻し続けた年月が証明している。30mLで760円とは嘘みたいな値段である。
# by hal4550 | 2014-03-01 02:00 | レコード

グラムフォンとベーム




さて、ジャズも落しどころが分かったところでクラシックを聴いてみた。中途半端な慰めは要らないので、多分最悪な結果を予想して黄色いレーベルを乗せてみることにした。




結果はやはり最悪だった、ジャズを一番良いところに持って行くとクラシックは最悪の見本みたいなところである。EMT+VDHはジャズに残し、針圧を弄るよりクラシックは別口で調整する事にした。

その最悪コンビとはグラムフォンとベームである。むかし、JBLではクラシックがなかなか鳴らなかった、シスコンの方が余程ましであった頃を再現したかのようなひどい薄っぺらな音楽である。
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別系統のオルトフォンSPU-G+(カーボンケーブル)+JC1DC+ML6-Lへ換えてみるとベームのウィーンの懐かしい演奏がそこにいた。不遜だがオーケストラはステージに広がる楽器の数の分解能が気になる、弦の数がはっきりと一本いっぽん聴き分けられるのが良い、管楽器も何本かの楽器が一本いっぽん聴き分けられないと気持ち悪い、そのうえで綺麗にハーモニーするクラシックが好きなのだ。ジャズとクラシックでは聴いているところが違うと云いながら、やはり分解能が気になるらしい。しかし、いつもこう云う聴き方をしている訳ではないことを釈明しておかなければならない。

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ジャズに比べると、やや沈んだ暗めのステージが目の前に広がる。JC1DCの電池が気になったので交換してみることにした。MAXELLの単一アルカリ電池が入っていたが電圧は1.21v、PanasonicのEVOLTAは交換時の電圧が1.32vであったが新品EVOLTAは1.6vを軽く越える電圧である。電池による音の差であるがEVOLTAは明るめのファンキーな音で細かい弦の数までは分からないがステージに奥行きがでる、一方MAXELLは暗めでシルキーな音は細かく弦の数が数えられステージは横に幅広くひろがる、グラムフォンのレコードにはMAXELLの方が合うようだ。しかし、MAXELLはノイズが乗りやすく消耗が早いのが欠点である。
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試聴に使用したベームのグラムフォンだがベートベンの第九と第六である。第九はアナログ録音(1972年)と最後期のデジタル録音(1981年)であるがどちらも素晴らしく、アナログ録音はゆったりとうねるような出だしで全体的に良い、デジタル録音は少し早足で急かされているが細かい表現もしっかりしている。両方とも手元に置くレコードであるがアナログ録音盤がターンテーブルに乗る頻度は多いような気がする。


ついでにカラヤンのグラムフォンで同じ第九を聴いてみた、このレコードはチューリップ・オリジナル盤である。雄大な音楽で音も素晴らしい、ウィーンとは違うベルリンの素晴らしい音楽を演奏してくれる、カラヤンは素晴らしいが演奏はウィーンの方が好きだと言うのが本音である。でも、チューリップ盤の音質は素晴らしい、ブルーラインでは絶対に出ない音である。
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有名なクレンペラー・フィルハーモニアはSAXオリジナル盤を持っている、余り好みではないので普段は聴かないがフランス盤で比べてみた。指揮者とオケが違うレコードを比べるのは好き嫌いの意味しかないが、ゆったりとした演奏で独特の響きがありSAX盤より遥かに好ましい、さすが名演と納得した。因みに試聴したのは全て第一・第二楽章のみである、第九は大概二枚組みであるがカラヤン・チュリップ盤は一枚に詰込まれているのが残念に思う。



仕事をしながらクレンペラー盤を聴いてみるとステージが目の前に広がっていることにあらためて気が付いた、ジャズに比べて音像が随分下がり、目の前にフィルハーモニアが展開している、素晴らしい。オーケストラはこれで決まりだ、空間再現のハードルが高いオペラはそのうちに聴いてみよう。


# by hal4550 | 2014-02-27 06:00 | レコード